【第1回】医者は勝ち組?――そのままじゃ、普通に負ける

FIRE・お金

0円から始める新NISAという「逃げ道」

医者になった瞬間、人生イージーモード。
そう信じていた時期が、自分にもあった。

でも現実はどうだ。
・時給換算すればバイト以下
・勉強をやめた瞬間に置いていかれ
・「将来どうなるか分からない」がいつまでも続く

気がつけば、周囲はみんな同じ顔をして、同じ給料をもらい、同じように疲れている。
それが「勝ち組」と呼べるのか。

医師=安泰という思い込みに浸っていると、普通に詰む。
その最初の分岐点は、お金をただ使うだけの人間で終わるか、
お金に働かせる人間になれるかだ。


医師ほど、お金の知識がないと危ない職業はない

世間の目は「お医者さん=お金持ち」。
しかし医師の現実は、収入は高いが、支出もエグいという一言に尽きる。

  • 車 → いつの間にか外車
  • 家 → 自分へのご褒美と称して家賃を倍にする謎ムーブ
  • 飲み会 → 毎回奢る立場
  • 親 → 「家を買うとき、ちょっと援助して」
  • 未来 → 留学、開業、転職、引っ越し、結婚、育児、介護…

それでいて、診療報酬は上がらない。年金は減る。税金は上がる。
この先どう考えても、「お金の知識がない医者」は真っ先に搾取される側だ。

しかも、ほとんどの医師はそれに気づかない。
医学以外のことに対して、自分は無知だという自覚が薄いからだ。


新NISA?興味ないなら損してる

2024年から始まった「新NISA」。
簡単に言えば、税金ゼロで投資ができる制度だ。

  • 年間最大360万円
  • 生涯で1,800万円まで
  • すべての運用益が非課税
  • 保有期間は無期限

1,800万円分の投資で得た利益が、どれだけ出ても税金ゼロ。
これは、日本が個人にくれた合法的な抜け道に他ならない。

しかも、金融の知識ゼロでも使える。

  • 投資信託なら100円から買える
  • 自動積立を設定すれば、手間ゼロで継続可能
  • いつでも売却できるから、流動性もある
  • 放っておいても増えていく「ほったらかし投資」が基本戦略

投資に時間もセンスもいらない。
必要なのは、最初の設定だけだ。


忙しいからやらない人は、一生やらない

医師が「忙しい」は正しい。だが、「だから投資は無理」はただの言い訳だ。

初期研修は地獄。
後期研修は責任が増すのに給料は微妙。
専門医、留学、開業、大学医局の政治――
いつになったら「落ち着いてから始めよう」が実現する?

お金の不安を先送りにしたまま、人生に余白ができる日は来ない。

だからこそ、余裕がない“今”こそ始めるべきなのだ。
毎月1,000円でもいい。「資産を持っている状態」に慣れておくことが、人生の選択肢を変える。


資産形成とは、「逃げ道」をつくる技術

ここで言う資産形成は、「もっと稼ごう」とか「不労所得で暮らそう」といった話ではない。

資産形成とは、自分で選べる人生を増やす準備だ。

  • 仕事を減らしたいときに、減らせる
  • 開業したいときに、できる
  • 大切な人と過ごしたいときに、時間を取れる

これは金額の問題ではない。
いざというとき逃げられるかどうかの話だ。

その逃げ道を用意できる人だけが、
医師という過酷なキャリアの中で、選ぶ側に回れる。


今日からできる、現実的な一歩

  • 楽天証券またはSBI証券で口座をつくる
  • 新NISAを申し込む
  • インデックスファンドに月1,000円だけ自動積立を設定する
  • あとは忘れていい

これだけで、資産形成はスタートできる。
10年後、「始めておいてよかった」と思える確率は極めて高い。


選ばない自由は、自由ではない

何かを「選ぶ」には、選択肢が必要だ。
そしてその選択肢は、今の自分の行動でしか増やせない。

資産形成とは、未来の自分に「お前、ナイス判断だったな」と言わせるための習慣である。

医師という職業は素晴らしい。
だがそれだけに依存しすぎるのは、もはやリスクだ。

医学しか知らない人間で終わるか、
人生を設計できる人間になるか。

その分岐点は、思っているよりも早く、静かにやってくる。

次回は、「新NISAの2つの投資枠(つみたて枠・成長枠)」をどう使い分けるかを、さらに踏み込んで解説していく。

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